睡眠の質を改善する音楽の聴き方|寝る前30分の習慣

夜、布団に入ってもすぐに眠れない。子どもの寝かしつけに時間がかかり、自分の休息まで後回しになる——そんな日が続くと、睡眠の大切さを実感します。

本記事では、睡眠と音楽の科学的な関係から、具体的な習慣づくり、実際の体験談までを紹介。今夜から始められるシンプルな方法をまとめました。

なぜ音楽が睡眠の質を高めるのか?(睡眠 × 音楽の科学)

寝る前にお気に入りの音楽を聞くと、「いつの間にか眠ってしまった」「リラックスできた」と感じた経験はありませんか?実は音楽には脳や自律神経に働きかけて、睡眠の入り口をスムーズにする作用があることが研究で分かっています。ここでは、音楽がどのように睡眠に影響するのかを、科学的根拠をもとに解説します。

音楽が脳と自律神経に与える影響

音楽が睡眠に良い影響を与える大きな理由のひとつが、自律神経のバランスを整えることです。私たちの体は、緊張状態のときに働く「交感神経」と、リラックス状態のときに優位になる「副交感神経」で調整されていますが、寝る直前は副交感神経が優位になることが重要です。これは体が覚醒状態から休息状態へ移行し、眠りに入る準備が整うためです。

研究では、ゆったりとしたテンポの音楽を聴くことで副交感神経が活性化し、心拍数や血圧の低下といったリラックス反応が促されると報告されています。これにより、入眠までの時間が短くなり、睡眠の深さも増す可能性が示されています。

また、脳波にも影響があることがわかっており、リラックスに関連する「α波」やさらに深いリラックス状態に関与する「θ(シータ)波」が増えることで、眠りにつながる脳の状態が整う助けになるとされています。

参考:Bernardi, L., Porta, C., & Sleight, P. (2006). Cardiovascular, cerebrovascular, and respiratory changes induced by different types of music in musicians and nonmusicians. Heart, 92(4), 445–452. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16199412/

リラックスを促す音の周波数とテンポとは?

睡眠に適した音楽にはいくつかの共通する特徴があります。ひとつは「テンポ」です。一般に、1分間に60〜80拍(BPM)程度のゆったりしたテンポの音楽を聴くと、副交感神経が優位になりやすいと言われています。これは心拍数が安静時に近いリズムになることと関係していると考えられています。

また、音楽の周波数や構成もリラックス効果に影響します。自然環境音やクラシック楽曲の中には、脳が「1/f ゆらぎ」と呼ばれる心地よいリズムを認識しやすいものがあり、これがさらにα波の増加につながると考えられる例もあります。

ただし、歌詞が強い音楽やテンポの速いポップ/ビート系の曲は、逆に覚醒を促してしまう可能性があるため、睡眠前の聴き方としては注意が必要です。

このように、音楽が自律神経や脳波に働きかける仕組みには複数の科学的知見があり、単なる気分転換ではなく睡眠の質向上に役立つ可能性があることがわかっています。次の章では、実際にどんな音楽が効果的なのか、具体的な聴き方のポイントを紹介していきます。

VIE Tunesの「SLEEP状態」とは?睡眠と音楽をつなぐ設計思想

睡眠の質を高めるためには、単に「静かな音楽を流す」だけでなく、脳と身体が休息モードへ移行しやすい環境を整えることが重要です。

VIE Tunesは、脳科学の知見を取り入れた「ニューロミュージック」をコンセプトにした音楽アプリです。その中に、睡眠前のリラックスタイムを想定して設計されたリスニングモード「SLEEP状態」があります。

SLEEP状態の技術的特徴(脳波・音響設計)

VIE TunesのSLEEP状態は、リラックスや入眠をサポートすることを目的に設計された音響モードです。ここで鍵となるのが「ニューロミュージック」です。

ニューロミュージックとは、VIE株式会社が開発した脳科学や神経生理学の知見をもとに、脳の状態変化を意識して設計された音楽を指します。音が脳波や自律神経活動に影響を与える可能性があることは研究でも示されており、その知見を音設計に応用する取り組みの1つです。

一般的に、入眠時には覚醒状態からリラックス状態へと脳波が移行していきます。SLEEP状態では、そうした移行を妨げにくいよう、刺激を抑えた音構成や、落ち着いた音響バランスが意識されています。これは、脳が徐々に安静状態へ向かう過程を妨げないための配慮といえます。

ニューロミュージックの観点では、音の周波数帯域や変化のパターンも重要な要素とされています。一般に、睡眠前に適しているとされる音楽は、

  • 高周波成分が強すぎない
  • 急激な周波数変化が少ない
  • 低〜中音域を中心とした穏やかな構成

といった特徴を持つ傾向があります。

特に高音域の強い刺激音や鋭いアタック音は、注意喚起や覚醒反応を引き起こしやすいとされるため、睡眠前に聞く音楽としてはは控えめに設計されることが多いです。一方で、低〜中音域を中心に安定した持続音を用いることで、音環境全体の刺激性を抑える工夫がなされます。

また、急激な音量変化や強いビートを避けるなど、睡眠前の環境に配慮したサウンドデザインが特徴とされています。過度な刺激は覚醒反応を引き起こす可能性があるため、一定の安定した音環境を保つことが重要とされています。

このような設計思想は、前章で解説した「ゆったりとしたテンポ」「穏やかな音の変化」といった、睡眠に適した音楽条件とも一致しています。ニューロミュージックの視点を取り入れることで、単なる“癒しの音楽”ではなく、脳の状態変化を前提とした音環境づくりが実現されている点が、SLEEP状態の特徴といえるでしょう。

他の音楽アプリとの違い

一般的な音楽アプリは、楽曲配信が主な目的であり、ユーザーが自分でプレイリストを選択する形式が中心です。一方でVIE Tunesは、「どんな状態で聴くか」に焦点を当てた設計思想を持っている点が特徴です。

SLEEP状態では、「就寝前」というシーンを前提にしたモード設計がされており、単に楽曲を流すのではなく、睡眠前のリラックスタイムを想定した使い方が提案されています。

さらに、VIE TunesにはSLEEP以外にも、チル(CHILL)やリラックス(RELAX)、フォーカス(FOCUS)など、目的やコンディションに応じた複数の状態モードが用意されています。つまり、時間帯や作業内容、気分に合わせて音環境を選ぶことができる設計になっています。

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体験談|VIE Tunesで変わった、わが家の睡眠習慣

実際にVIE Tunesを睡眠導入時に利用しているユーザーに話を聞きました。今回は、未就学児のお子さんを育てる30代の保護者の方の体験です。

導入前の悩み|寝つきの悪さと子どもの“スイッチ問題”

きっかけは、「子どもがなかなか寝るモードに入らない」という日々の悩みでした。布団に入ってもおしゃべりが続き、気持ちの切り替えがうまくいかない。寝かしつけに時間がかかることで、自分自身も疲れてしまう——そんな状況が続いていたといいます。

使ってみて感じた変化|「この音=寝る時間」の合図に

「初めて使ったとき、ニューロミュージックの特徴である周波数による効果は正直わかりませんでした。でも、音楽が好みに合っていて聴きやすいと感じました。」

特にお子さんが「これ好き!」と言った楽曲を、毎晩の“寝る前の音”として固定し、 「この音楽が流れたら寝る時間だよ」と声をかけるようにしたところ、おしゃべりをやめて音楽に耳を傾けるようになったそうです。

歯磨きの仕上げ磨きのときに流していると、そのまま自然に寝落ちすることもあるとのこと。

「自分自身も、寝つきが悪いと感じる日に聴くと、無音よりも早く体の力が抜ける気がします。」

習慣化して感じた安心感

現在は、「寝るモードへの切り替え」として習慣化しているそうです。

「無音で寝かしつけをするよりも、音楽があるほうが子どももリラックスしているように感じます。」

特に印象に残っているのは、「ZEN NIGHT WALK KAMAKURA」のSLEEPや、TaichiのCHILL系楽曲。

 「水族館のクラゲゾーンのような癒しや、あたたかな日差しを感じる音が心地よい」と話します。

寝る前30分で整える|睡眠の質を高める音楽習慣【5ステップ】

睡眠の質を高めるには、「良い音楽を選ぶ」だけでなく、寝る前の30分間をどう過ごすかが重要です。光・音・呼吸・行動の順番を整えることで、交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態へと自然に移行しやすくなります。ここでは、今日から実践できる具体的なステップを紹介します。

① 照明を落とし、スマホを遠ざける

就寝前は、できるだけ室内の照明を落とします。特に強い白色光は覚醒を促すため、暖色系の間接照明が望ましいとされています。

また、スマートフォンやタブレットなどの画面光は脳を刺激しやすいため、音楽を再生したら手元から離し、視覚刺激を減らすことがポイントです。「音楽だけが静かに流れている環境」をつくることが、睡眠へのスムーズな移行につながります。

② 音楽を流すタイミングと選び方

音楽は就寝の20〜30分前から流し始めるのがおすすめです。布団に入ってから突然再生するよりも、リラックスの準備時間として活用する方が自然な流れをつくれます。

選ぶ音楽は、

  • ゆったりとしたテンポ
  • 強いビートや急な音量変化がない
  • 歌詞の主張が強すぎない

といった特徴を目安にします。睡眠と音楽の相性を考えると、刺激の少ない穏やかな音環境を意識することが大切です。

③ 姿勢・呼吸法と合わせる

音楽を流しながら、深くゆっくりとした呼吸を意識します。鼻からゆっくり吸い、口から長めに吐く呼吸を数回繰り返すだけでも、体の緊張が緩みやすくなります。

姿勢は、背中や首に余計な力が入らない状態が理想です。音楽だけに頼るのではなく、呼吸と組み合わせることで、よりリラックス状態へ移行しやすくなります。

リラックスの方法についてはこちらの記事でも解説しています。

https://mag.viestyle.co.jp/relax-performance/

④ 「音楽=寝る時間」のルーティンをつくる

毎晩同じタイミングで音楽を流すことで、「この音が流れたら寝る時間」という条件づけが形成されやすくなります。これは行動習慣の観点からも理にかなっており、繰り返すことで入眠までの流れがスムーズになります。

日によって曲を頻繁に変えるよりも、ある程度パターンを固定する方が、安心感につながりやすい傾向があります。

⑤ 習慣を記録し、少しずつ微調整する

睡眠と音楽の相性には個人差があります。入眠までの時間や夜中の目覚めの有無などを簡単にメモしておくと、自分に合った音量や再生時間を見つけやすくなります。

例えば、

  • 音量を少し下げた方が眠りやすかった
  • 30分でタイマーを切る方が途中覚醒が少なかった

など、実践の中で調整していくことが大切です。

まとめ|今夜から始める「音楽×睡眠」習慣

睡眠の質を高めるために、特別な道具や難しい知識は必要ありません。大切なのは、寝る前の過ごし方を少し整えることです。

これまで解説してきたように、睡眠と音楽には明確な関係があります。ゆったりとしたテンポや穏やかな音環境は、副交感神経が優位になる状態をサポートし、入眠までの流れをスムーズにします。さらに、照明を落とす、スマホから離れる、深い呼吸を意識するなどの習慣を組み合わせることで、より自然に眠りへと移行しやすくなります。

重要なのは、「良い音楽を探すこと」よりも、毎晩同じ流れをつくることです。音楽を流す時間を固定することで、「この音=寝る時間」という条件づけが生まれ、体と脳が休息モードに入りやすくなります。

まずは今夜、寝る30分前に静かな音楽を流してみてください。光を落とし、呼吸を整え、音に身をゆだねる——その小さな積み重ねが、あなたの睡眠を少しずつ変えていきます。

そして、睡眠前の音環境をより意識的に整えたい方は、状態設計に基づいた音楽体験を取り入れてみるのも一つの方法です。

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WRITER

Sayaka Hirano

Sayaka Hirano

NeuroTech Magazineの編集長を担当しています。
ブレインテックとウェルビーイングの最新情報を、専門的な視点だけでなく、日常にも役立つ形でわかりやすく紹介していきます。脳科学に初めて触れる方から、上級者まで、幅広く楽しんでもらえる記事を目指しています。

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