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脳波

ヘルスケアテックの最新動向!市場成長と注目サービスを解説

私たちの健康管理や医療のあり方は、ヘルスケアテックの進化によって大きく変わりつつあります。AIやビッグデータ、IoT、ウェアラブルデバイスを活用した最新技術が、個別化医療や遠隔診療を可能にし、より効率的で精度の高い健康管理を実現しています。 また、高齢化社会や医療費の増加といった課題を背景に、今後もヘルスケアテックの市場は急成長すると予測されています。本記事では、ヘルスケアテックの最新動向や主要企業、今後の展望を詳しく解説します。 まずはここから!ヘルスケアテックの基本定義と構成要素 ヘルスケアテックとは、テクノロジーを活用して医療や健康に関する課題を解決し、より質の高いケアを提供する革新的な取り組みのことです。AIやIoT、ウェアラブルデバイスなどの先端技術を医療現場や日常の健康管理に応用することで、診断精度の向上や医療従事者の負担軽減、さらには個人に最適化された予防・治療の実現が進んでいます。 近年では、感染症のパンデミック、先進国における急速な高齢化、そして地方における医療体制のひっ迫が、より良い医療サービスとヘルスケア体験の重要性を一層高めています。これらの課題に対応する手段として、ヘルスケアテックの活用は不可欠なものとなりつつあります。本記事では、そんなヘルスケアテックの基本的な定義や構成技術、その全体像について、わかりやすく解説していきます。 ヘルスケアテックとは? ヘルスケアテック(Healthcare Technology)とは、ITやIoT、AIなどの先端技術を活用し、健康管理や医療サービスの向上を目的とする技術の総称です。 ウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリ、クラウドシステムなどを活用し、個々の健康データをリアルタイムで収集・分析することで、病気の予防や早期発見、診断、治療、アフターケアの精度を高めます。 特に、遠隔診療やAIを活用した診断支援、個人向けの健康管理ツールが急速に発展しており、医療従事者だけでなく一般の人々にとっても身近な技術となりつつあります。 ヘルスケアテックが注目される背景 ヘルスケアテックが急速に発展している背景には、高齢化社会の進行、医療費の増大、そして健康志向の高まりといった社会的な要因が深く関係しています。 特に日本では、総人口に占める高齢者の割合が増加の一途をたどり、慢性疾患や生活習慣病を抱える人の増加が医療現場の大きな負担となっています。このような状況下で、病気の早期発見や予防医療の重要性が再認識され、個々人の健康を日常的にサポートするテクノロジーの導入が強く求められています。 また、医療費削減の観点からも、遠隔医療やAI診断支援、健康データの効率的な活用といったヘルスケアテックの導入が、医療機関や行政によって積極的に推進されています。 実際に政府も、以下のような施策を通じてヘルスケアテックの普及を後押ししています: 「オンライン診療の恒久化」(2022年):新型コロナウイルス感染症の影響で臨時的に認められていた初診からのオンライン診療が、法制化により恒久的に可能となり、非接触かつ地域格差のない医療提供体制の整備が進行中です。出典:https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000816004.pdf 「デジタル田園都市国家構想」:政府が掲げるこの構想では、地域格差を縮小するためのデジタルインフラ整備の一環として、遠隔診療や医療データ連携の拡充が重要テーマに位置づけられています。出典:デジ田メニューブック|デジタル田園都市国家構想 「健康・医療戦略推進本部」の政策:政府はこの本部を通じて、健康寿命の延伸や医療の効率化、医療AI・ビッグデータの利活用を国家戦略として推進しています。出典:医療機器・ヘルスケア開発協議会|健康・医療戦略推進本部 さらに、コロナ禍を経て非接触型の医療サービスが社会全体で求められるようになり、リモート診療やオンライン健康管理ツールの利用は今や一過性の流行ではなく、持続可能な医療インフラの一部として定着しつつあります。これらの要素が重なり合い、ヘルスケアテックの注目度と導入ニーズはますます高まりを見せています。 進化するヘルスケアテックの最前線!今注目すべき最新トレンドとは 医療とテクノロジーの融合が加速するなか、ヘルスケアテックの進化は、かつてないスピードで医療現場と私たちの暮らしに影響を与えています。 AIによる診断支援や、ビッグデータを活用した疾病予測、遠隔診療の普及、個人に最適化されたパーソナライズド医療の登場など、これまでSFのようだった医療体験が現実のものとなりつつあります。 この章では、現在注目されている主要な技術トレンドをわかりやすく紹介し、それぞれが医療・健康管理にどのような変化をもたらしているのかを詳しく解説します。未来の医療を担う最先端の動きを、ぜひ押さえておきましょう。 テクノロジーの進化とヘルスケアの融合 近年、AI(人工知能)、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの先端技術が、医療分野に大きな変革をもたらしています。AIを活用した診断支援システムは、医師の診断精度向上に寄与し、画像診断や病理診断の現場ではすでに実用化が進んでいます。 たとえば、がんの画像診断においては、AIが熟練医師と同等、あるいはそれ以上の精度で異常を検出できるとされており、医療現場での信頼性も高まっています。 また、ビッグデータと呼ばれる人間では全体を把握することが困難である大量のデータ群を処理する技術の向上により、医療の現場では、患者の健康データや診療記録を活用して、病気の発症リスクを予測したり、個別に最適な治療方針を立てることが可能になってきています。 さらに、情報を改ざんできない形で分散管理する技術であるブロックチェーンが電子カルテなどの医療データの管理に活用され始めています。これにより、セキュリティの強化や、病院間でのスムーズなデータ共有が期待されているのです。 このような技術の導入によって、医療サービスの質は大きく向上し、診療や治療がよりスムーズかつ正確に行える環境が整いつつあります。 テクノロジーが医療にもたらす可能性は、今後ますます広がっていくでしょう。 一人ひとりに最適な治療を実現する「パーソナライズド医療」の台頭 従来の医療は、画一的な診断・治療が一般的でしたが、遺伝情報や生活習慣に基づくパーソナライズド医療が注目を集めています。このアプローチでは、遺伝子検査や個々の健康データを分析し、患者ごとに最適な治療法を提案します。 例えば、がん治療においては、遺伝子解析を用いた「プレシジョン・メディシン(精密医療)」が発展し、患者の遺伝的特性に基づいた抗がん剤の選択が可能になっています。 また、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の分野でも、個々のライフスタイルに合わせた予防・治療プログラムが開発されており、より効果的な健康管理が実現しています。 今後、ウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリを通じて、日常的に健康データを収集し、AIが個別最適化されたアドバイスを提供するサービスの普及が進むと予測されます。 リモートヘルスケアの普及 コロナ禍を契機に、遠隔診療やオンライン健康相談サービスの需要が急増しました。これにより、診療時間や場所の制約を受けることなく、患者が医師の診察を受けられる環境が整いつつあります。 特に、医師不足が深刻な地方や過疎地域では、都市部の専門医とオンラインでつながる遠隔医療が重要な解決手段となっています。たとえば、MICIN社が提供するオンライン診療サービス「curon」は、スマートフォンを通じて診察・処方・決済を一貫して行えるシステムとして、多くの医療機関で導入が進んでいます。参考:【医療機関向け】オンライン診療サービスcuron《クロン》 | 導入医療機関数トップクラス また、医師への健康相談をオンラインで行えるツールも拡大しており、代表的なサービスにエムスリー株式会社が提供する「AskDoctors」があります。このサービスでは、利用者が気になる症状や健康の不安について質問を投稿すると、現役の医師が匿名で回答してくれる仕組みとなっており、正確な医療知識に基づいたアドバイスを得ることができます。医療機関に行くべきか迷う段階での判断材料として多くの人に利用されています。参考:アスクドクターズ|ネットで医師に相談・Q&A検索 高齢者向けには、リモートモニタリング製品の導入も進んでおり、たとえばパラマウントベッド社が開発した「眠りSCAN」は、ベッド下に設置された非接触型センサーによって、呼吸・心拍・寝返りなどを常時モニタリングします。異常が検知された場合には自動で通知される仕組みとなっており、夜間の見守り業務の負担軽減や迅速な対応に貢献しています。介護施設や在宅医療の現場で広く活用されており、高齢者の安全を支える有効なソリューションとなっています。参考:TECHNOLOGY&HISTORY | 会社情報 | パラマウントベッド株式会社 | PARAMOUNT BED 今後もリモートヘルスケアは拡大し、医療へのアクセス向上と医療負担の軽減に貢献していくでしょう。 最前線で活躍中!ヘルスケアテック導入企業のリアルな事例集 ヘルスケアテックが注目される一方で、実際にどのような企業がどんなサービスを提供し、どのような効果を生み出しているのか気になる方も多いのではないでしょうか?日本国内外で、AI問診、遠隔診療、デジタル治療アプリ、脳神経インターフェース、ウェアラブルセンシング技術など、さまざまな形でテクノロジーが医療と健康分野に導入されています。 この章では、話題のスタートアップからグローバル企業まで、注目すべき導入事例をピックアップしてご紹介します。それぞれの企業がどのような課題に挑戦し、どんな成果を上げているのかを通して、ヘルスケアテックの「今」を実感できるはずです。 Ubie株式会社 Ubie株式会社は、AI問診システムを活用して医療機関の業務効率化と患者の利便性向上を実現している日本発のヘルスケアテック企業です。同社の開発した「Ubie AI問診」は、患者がスマートフォンやタブレットで症状を入力すると、AIが適切な問診結果を生成し、医師の診断をサポートします。これにより、問診にかかる時間を削減し、診療の質とスピードを両立することが可能となっています。すでに全国の病院やクリニックで導入が進んでおり、医療現場での負担軽減に大きく貢献しています。 出典:ユビーAI問診とは | 症状検索エンジン「ユビー」 株式会社CureApp 株式会社CureAppは、“治療アプリ”を開発する医療スタートアップとして注目を集めています。代表的なサービスには、ニコチン依存症や高血圧症に対する治療用アプリがあります。これらのアプリは医師の処方に基づいて患者が利用し、日々の記録やガイダンスを通じて行動変容を促進。治療効果が医学的に認められており、デジタルセラピューティクス(DTx)の国内先駆けとして、多くの医療機関で導入が進んでいます。 出典:CureApp HT 高血圧治療補助アプリ 血圧チャレンジプログラム 株式会社MICIN MICINは、上で述べたオンライン診療プラットフォーム「curon(クロン)」を提供する企業です。curonは、患者がスマートフォンを使って医師の診察を受け、処方箋の受け取りや決済までを一貫してオンラインで完結できるサービスです。特に通院が難しい高齢者や地方在住者にとっては、医療アクセスの格差を解消する重要な手段となっており、国内外で導入が進んでいます。 出典:オンライン診療サービス「curon(クロン)」 電子処方箋に対応します~スムーズな医療体験と、患者に寄り添った医療サービス提供をサポート~ | 株式会社MICIN VIE株式会社 VIE株式会社は、脳波を中心としたニューロテクノロジーを活用し、人々の感性や心の状態を可視化するプロダクトやサービスを開発しているスタートアップ企業です。代表的な製品である「VIE Zone」や「VIE Chill」は、イヤホン型のウェアラブル脳波計として、日常的に脳波データを取得することが可能です。これにより、ユーザーのリラックス度、集中度、感情変化などをリアルタイムで計測し、感情の自己理解やストレスマネジメントといったメンタルヘルスケアに活用することができます。 出典:VIE Zone/Chill - Neuro Earphones さらに、音楽や記憶と脳の関係に着目した「うたメモリー」プロジェクトでは、高齢者を対象とした認知機能トレーニングや回想療法にも取り組んでおり、医療・福祉領域における感性支援の可能性も広がっています。 出典:VIE, Inc. Neuralink 米国のNeuralink社は、脳とコンピュータを直接つなぐ「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」の開発を進めています。脳に小型のデバイスを埋め込み、神経信号を読み取ることで、四肢麻痺のある患者がデバイスを操作できる未来を目指しています。この技術はまだ臨床試験の段階ですが、脳疾患の治療や身体機能の回復に革新をもたらす可能性があると世界中で注目されています。 出典:Neuralink — Pioneering Brain Computer Interfaces BioIntelliSense BioIntelliSenseは、アメリカ発のウェアラブルヘルスモニタリング企業で、コインサイズのデバイス「BioSticker」や「BioButton」を開発しています。これらのデバイスは胸部や腕に貼るだけで、体温、心拍、呼吸数、体動などを24時間モニタリング可能。新型コロナウイルス感染対策としても採用され、早期の体調変化を察知することで、院内感染や重症化のリスク軽減に貢献しています。高齢者介護や在宅医療の分野でも応用が進んでいます。 出典:BioIntelliSense 進化の裏に潜む課題とは?ヘルスケアテックの未来と可能性に迫る AIやIoTの導入によって急速に発展を遂げるヘルスケアテックですが、その進化の裏には、いくつもの乗り越えるべき課題が存在しています。 個人情報の保護やセキュリティ対策、医療現場とのギャップ、技術導入のための法制度や倫理的課題など、テクノロジーだけでは解決できない問題も浮き彫りになってきました。しかし同時に、これらの課題を克服することで、医療はさらに進化し、より多くの人々にとって安全で身近なものになる可能性を秘めています。 この章では、ヘルスケアテックが直面する主な課題と、それらを乗り越えた先に広がる未来の姿について、わかりやすく解説します。 データプライバシーとセキュリティの確保 ヘルスケアテックが発展する中で、個人の医療データの取り扱いが大きな課題となっています。医療データには、病歴や遺伝情報、ライフスタイルデータなど極めて機密性の高い情報が含まれるため、不適切な管理や情報漏洩のリスクが常に伴います。特に、サイバー攻撃の標的となるケースが増えており、厳格なデータ保護対策が求められています。 その対策として、ブロックチェーン技術の活用や、ゼロトラスト・セキュリティモデルの導入が注目されています。ブロックチェーンは、データの改ざんを防ぎつつ、患者が自身の医療データのアクセス権を管理できる仕組みを提供します。 また、ゼロトラスト・セキュリティは、内部ネットワークの通信であっても常に認証を必要とするシステムであり、医療機関のサイバーセキュリティ強化に有効です。 こうした技術の導入とともに、患者自身がデータ管理の重要性を理解し、慎重に情報を提供する意識を持つことも重要です。 技術と医療現場のギャップの解消 ヘルスケアテックの進化は目覚ましいものの、実際の医療現場への導入は必ずしもスムーズではありません。 特に、高度なAI診断システムやウェアラブルデバイスが登場しても、医療従事者がそれらを使いこなすための教育が不足している場合、現場での活用が進まないケースがあります。 また、新技術が導入される際には、既存の医療プロセスとの統合や、法規制との適合も大きな課題となります。 このギャップを埋めるためには、医療従事者向けのデジタルヘルス教育の強化が不可欠です。例えば、医療AIの活用方法や電子カルテの最新技術に関する研修を定期的に実施し、現場のITリテラシーを向上させる取り組みが求められます。また、医療機関とテクノロジー企業の連携を深め、実際の診療現場での試験運用を積極的に行うことも重要です。これにより、医療従事者のニーズに即した技術開発が可能となり、より実用的なソリューションが生まれるでしょう。 ヘルスケアテックの未来予測 今後、ヘルスケアテックの市場はさらに拡大し、個別化医療やリモートヘルスケアの進化が加速すると予測されています。 特に、遺伝子情報を活用した精密医療(プレシジョン・メディシン)や、AIによる診断・治療計画の最適化は、医療のあり方を大きく変える可能性があります。 また、5G通信の普及により、リアルタイムで高精度の医療データをやり取りできるようになり、遠隔手術やロボット手術のさらなる発展が期待されています。 一方で、ヘルスケアテックの発展には規制や倫理的な課題も伴います。例えば、AIが診断を下す際の責任の所在や、個人データの取り扱いについての国際的なルール整備が不可欠です。そのため、技術開発だけでなく、法制度の整備や倫理的なガイドラインの策定が並行して進められる必要があります。 こうした課題をクリアしながら、ヘルスケアテックは今後も進化を続け、より多くの人々の健康を支える重要な役割を担っていくでしょう。 これからの医療と健康を変えるヘルスケアテックの力 ヘルスケアテックは、AIやビッグデータ、ウェアラブルデバイスなどの最新技術を活用し、医療の質を向上させる革新的な分野です。高齢化社会の進行や医療費の増加といった社会的課題に対応するため、多くの企業がヘルスケアテックの開発・導入を進めています。 一方で、データプライバシーの確保や医療現場とのギャップといった課題も存在します。これらを克服するためには、技術の進化だけでなく、セキュリティ対策や医療従事者への教育、法制度の整備が必要です。 今後、パーソナライズド医療や遠隔医療の普及がさらに進み、ヘルスケアテックはより多くの人々の健康を支える存在となるでしょう。技術の発展とともに、安全かつ効果的な活用を目指し、業界全体での取り組みが求められています。

「わかりそうで、わからない」に惹かれて——脳科学者・出利葉拓也さんが語る“好き”と“苦悩”の原点

今回は、慶應義塾大学で記憶や学習の研究に取り組まれている出利葉拓也さんにお話を伺いました。インタビューの前半では、出利葉さんの研究に至るまでの背景やこれまでの研究成果などについて詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。 https://mag.viestyle.co.jp/interview03 インタビューの後半では、出利葉さんのパーソナルストーリーに焦点を当て、幼少期の生活や現在の趣味、研究に関するエピソードなどについて伺いました。 研究者プロフィール 氏名: 出利葉 拓也(いでりは たくや)所属: 慶應義塾大学 環境情報学部 政策・メディア研究科 博士課程研究室: 牛山潤一研究室研究分野: 学習・記憶・脳波 脳科学の研究を志すきっかけとなった原体験 ── いつ頃から脳に興味を持ち始めたのでしょうか? 中学・高校の頃から興味を持っていました。当時は勉強しようとしてもなかなか集中できなくて、本当に苦しい時期でした。「なぜ自分の脳なのに、思うようにコントロールできないのか?」という問いが常に頭にあって、市販されている学習法の本を読んでも納得できる答えが見つからなかったんです。そこで、「これは自分で調べるしかない」と思い始めたことが、脳科学に関心を持つ大きなきっかけになりました。 ── 大学では最初は理工学部に入学されたとのことですが、環境情報学部(SFC)へ編入されたのはどうしてですか? 理工学部での学びは大学側からカリキュラムが決められていて、課題も多く、ものすごく忙しかったんです。まだ自分の研究テーマが定まっていない段階でやらなくてはいけない作業が多すぎて、「これでいいのかな?」という違和感をずっと抱えていました。そこで、より自由度の高いSFCへの編入を決めたんです。 SFCには「研究会」という制度があって、教授からアドバイスをもらいながら、各自が思い思いのテーマで研究を進められます。研究会には1年生から参加できて、自分に合わなければ辞めることもできるので、自分のやりたいことを探すにはぴったりだと思いました。 ── SFCに編入されてからは、どんな研究会に所属していたのでしょう? 大学2年の秋頃から、神経科学やスポーツ科学などをテーマに扱っている牛山先生の研究会に参加していました。当時は集中力に興味があり、「集中力を測るならゲームがいいのでは?」と考えて、ゲーム中の脳波を計測する研究をしていたんです。最近になって、同じ研究室の博士課程の同期と「もう一度この研究をちゃんとやってみよう」と話が盛り上がっていて(笑)。スマブラをプレイしているときの脳波を、20~30人分ぐらい計測していますね。 研究室でのユニークな文化と学び ── 牛山研究室には、どんな特徴や文化があるのでしょうか? 牛山先生の研究室では「まず手を動かせ」という教えがあります。研究を始めると、「このテーマは面白くないかも」「先行研究があるんじゃないか」など、あれこれ考えすぎてしまうんですが、そうしているとキリがないんですよね。だから「まずデータを取ってみる」ことを大切にしています。それから「データをよく眺めなさい」も大事なポイントで、アルファ波やシータ波など計算後の値を見る前に、元の波形をひたすら観察するんです。5~6時間ぶっ通しで脳波を見続けて、気づいたら寝落ちしていたこともありました(笑)。 ── 研究に関連した面白いエピソードはありますか? 2023年の大晦日に、論文が『Scientific Reports』に採択されたのですが、そのとき友達と年越しキャンプのため山奥に行っていて、携帯が圏外だったんです。翌日、銭湯で電波がつながった瞬間にメールを開いたら、先生からお祝いのメッセージが届いていて。「あ、あけおめの連絡かな?」と思ったら、実は論文アクセプトのお祝いだったという(笑)。そんなこともあって、僕にとってはすごく気持ちのいい年始になりましたね。 幼少期の興味と現在の趣味 ── 子どもの頃は、どんなことに興味を持っていたのでしょう? 小学生の頃は科学が好きで、とくに恐竜の化石に惹かれていました。恐竜ってもうこの世にはいませんが、研究を通じてその姿に近づけるところがロマンだなと思うんです。「わかりそうで、わからない」——そんな存在に惹かれるタイプですね。 ── 現在、研究以外でハマっていることはありますか? スプラトゥーン3に熱中しています。1年くらい前に始めたんですが、もう合計で1300時間くらいやってますね(笑)。ゲームは新しいスキルを習得していくプロセスそのもので、どうやって上達するのかを自分で体感できるのが面白いところです。 未来への展望と若手研究者へのメッセージ ── 今後の研究や活動について、どのような展望を持っていますか? 最近はAIがどんどん進化していて、仮説の提案やデータ分析の一部がAIに代替されつつあります。でも、私自身は「研究の過程そのものが楽しい」という想いが強いんですよね。何がAIに置き換えられて何が残るのか、その行方を見守りつつ、自分はこの楽しさを大切にしながら脳科学を探究していきたいと考えています。

「自分の脳をコントロールしたい」——苦悩から生まれた若き研究者・出利葉拓也さんの挑戦

脳の仕組みを解明し、人類の可能性を広げる研究分野として注目を集める「脳科学」。私たちVIEでは、この魅力的なテーマに挑む若手研究者に焦点を当て、彼らの研究内容や情熱に迫るインタビュー企画をスタートしました。 さまざまな視点から脳科学の最新研究を紹介することで、読者の皆さまに脳の神秘や研究の楽しさをお届けするとともに、新しい視点で脳について考えるきっかけとなることを目指しています。 今回のインタビューでは、慶應義塾大学で記憶や学習の研究に取り組まれている出利葉拓也さんにお話を伺いました。インタビューの後半では、出利葉さんのパーソナルストーリーをたっぷりご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。 https://mag.viestyle.co.jp/interview04 研究者プロフィール 氏名: 出利葉 拓也(いでりは たくや)所属: 慶應義塾大学 環境情報学部 政策・メディア研究科 博士課程研究室: 牛山潤一研究室研究分野: 学習・記憶・脳波 記憶と学習のメカニズムに迫る ── まずは、現在取り組まれている研究について教えていただけますか? 私は、記憶や学習の脳メカニズムに着目した研究を進めています。とくに学習能力に個人差があるのはなぜなのか、その要因を探って、どうすれば改善できるのかを調べることに強い興味があるんです。具体的には、脳波や行動データを解析しながら、学習効率を高めるための新しい方法を模索しています。 ── 学習能力の個人差に注目する背景には、どのような経験があったのでしょうか? 実は私自身、中学・高校の頃に学習面で苦労したことがありました。勉強量はさほど変わっていないはずなのに、なかなか成績が伸びないという壁にぶつかったんです。そのときに「学習を司る脳の仕組みを理解したい」と強く思ったのがきっかけですね。 また、大学時代には塾講師のアルバイトで多くの生徒と接するうちに、いくら頑張っても成果が出にくい子どもたちがいることを目の当たりにしました。「同じだけ努力していても、なんでこんなに結果が違うんだろう」と疑問を抱くようになり、そこから学習の脳科学を深く研究したいと考えるようになりました。 脳波を活用した学習改善の試み ── 具体的には、どのようなアプローチで研究を進めているのでしょうか? 私は「思い出すのにかかる時間」という行動データを膨大に集めて分析することで、脳の状態を間接的に解析する手法を開発しました。本来なら脳波を計測するには高価な機器が必要ですが、この方法を使えば、スマホやPCを使うだけで簡単に脳波の一部を計測することができるんです。 出利葉さんの論文:https://www.nature.com/articles/s41598-023-51128-7 ── それはとても興味深いですね。その結果は、社会や日常生活にどのように活かせそうでしょうか? たとえば、学習アプリの利用データ(学習時間や正答率、回答の速さなど)を解析することで、その人の脳の使い方がある程度可視化できるかもしれません。そうなれば、一人ひとりに合わせた効果的な学習のアドバイスを行えるようになるんじゃないかと期待しています。 今後の展望と課題 ── 研究をさらに深めていくうえで、現在どんな課題に直面されていますか? 一番大きいのはやはりデータの蓄積ですね。脳波を使った研究は、大量のデータが必要とされます。でも私が個人で集められるデータには限界があって、時間的にも金銭的にも負担がかかります。そこが大きなハードルになっていますね。 ── なるほど。膨大なデータをどう集めるかは確かに重要ですね。その解決策としては、どんなことを考えていらっしゃるんでしょうか? 現在は、YouTubeで発信活動をしながら「脳波を測ってみたい」という方々を募ってみようと試みています。実際に脳波を計測する体験を提供して、そのデータを研究にも使わせてもらうというサイクルを実現できれば面白いんじゃないかなと。うまくいけば、研究とサイエンスコミュニケーション、そしてビジネスの流れがうまく回る形にできて、脳の解明も加速するんじゃないかと思っています。 出利葉さんのYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@deriba-brain ── まさに新しい形の「共創」ですね。それでは最後に、脳科学を志す学生や若手研究者の方々へメッセージをお願いします。 脳科学はまだ分かっていないことが本当に多い分野です。だからこそ、自分の研究次第で新しい視点や可能性を切り開くことができる、とても魅力的な領域だと思います。自分自身の好奇心を大事にしながら、一緒に脳の謎に挑んでみましょう! インタビューの後半では、出利葉さんのパーソナルストーリーをたっぷりご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。 https://mag.viestyle.co.jp/interview04/

従業員満足度を上げる職場環境とは?経営者が考えるべきポイント

職場環境とは、単にオフィスの設備やレイアウトだけでなく、人間関係・働きやすさ・ストレスの有無など、仕事のパフォーマンスや満足度を大きく左右する要素を指します。快適な職場環境が整っている企業では、生産性が向上し、従業員のモチベーションや定着率も高まると言われています。しかし、職場環境が悪いと、ストレスや不満が蓄積し、離職率の上昇やメンタルヘルスの悪化につながることも。 では、理想的な職場環境とはどのようなものを指し、働きやすい職場を作るために企業や個人ができることとはなんでしょうか? 本記事では、職場環境の定義・改善方法を紹介し、あなたの職場をより良くするヒントをお届けします。 職場環境とは?その定義と重要性 職場環境とは、単にオフィスの設備やレイアウトだけでなく、人間関係や働きやすさ、ストレスの有無など、仕事のパフォーマンスや満足度を大きく左右する要素を指します。快適な職場環境が整っている企業では、生産性が向上し、従業員のモチベーションや定着率も高まると言われています。逆に、職場環境が悪いと、ストレスや不満が蓄積し、離職率の上昇やメンタルヘルスの悪化につながることもあります。この記事では、職場環境の基本的な定義や、良い・悪い環境がもたらす影響について解説します。 職場環境の基本的な定義とは? 職場環境は大きく分けて「物理的環境」と「心理的環境」の二つの側面があります。  • 物理的環境:オフィスのレイアウトや設備、空調や照明、休憩スペースなどの働く場所の快適さを指します。これらが整っていると、従業員が集中しやすく、作業効率も向上します。  • 心理的環境:人間関係や社内のコミュニケーション、評価制度、働き方の柔軟性などを指します。心理的に安全な職場では、従業員が自由に意見を言え、のびのびと働くことができます。 なぜ職場環境が重要なのか? 職場環境は、従業員のストレスやモチベーションに大きな影響を与え、生産性や企業の成長に直結します。働きやすい環境が整っていると、業務効率が向上し、離職率の低下につながります。 また、職場環境の整備は、優秀な人材の確保と定着にも不可欠です。柔軟な働き方や公正な評価制度がある企業では、従業員の満足度が向上し、長期的な組織への貢献意欲が高まります。さらに、職場環境の良し悪しは企業のブランドイメージにも影響を与え、求職者からの評価にも直結します。 良い職場環境とは?理想的な条件とは 職場環境は、従業員の働きやすさや企業の成長に大きく影響を与える要素です。良い職場環境が整っている企業では、従業員のモチベーションが高まり、生産性の向上や定着率の向上につながります。一方で、環境が悪いと、離職率の増加や組織の停滞を招く可能性があります。では、具体的に「良い職場環境」とはどのようなものを指すのでしょうか。ここでは、理想的な職場環境の条件を3つ紹介します。 1. 心理的安全性の確保 良い職場環境の条件として、まず 心理的安全性 の確保が挙げられます。心理的安全性とは、従業員が自分の意見を自由に発言でき、失敗を恐れずに挑戦できる環境のことを指します。 Googleが実施した「プロジェクト・アリストテレス」の研究によると、心理的安全性の高いチームほど生産性が高く、成果を上げやすい ことが明らかになっています(1)。これは、従業員が安心して発言し、協力し合えることで、仕事の質が向上するためです。 心理的安全性が確保されている職場では、以下のようなメリットがあります。  • 意見を自由に言える環境 → 新しいアイデアが生まれやすく、業務改善につながる  • 協力しやすい雰囲気 → チーム内の信頼関係が強まり、問題解決能力が向上  • フィードバックを前向きに受け取れる → 個々の成長が促進され、組織全体のパフォーマンスも向上 上司や同僚が積極的に意見を聞き入れ、建設的な議論を促すことで、心理的安全性の高い職場を作ることができます。 (1)参照:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness#introduction 2. 適切な労働時間とワークライフバランス 良い職場環境には、従業員が無理なく働ける適切な労働時間と、仕事と生活のバランスを取れる環境 が不可欠です。長時間労働が常態化している職場では、従業員の疲労やストレスが蓄積し、健康問題や離職の原因になります。 一方で、適切な労働時間が確保された職場では、仕事とプライベートのバランスが取りやすく、従業員の満足度や業務効率が向上します。 理想的なワークライフバランスのポイント  • フレックスタイム制の導入 → 柔軟な勤務時間で、ライフスタイルに合わせた働き方が可能  • リモートワークの推奨 → 通勤時間の削減や、集中しやすい環境での作業が実現  • 有給休暇の取得を促進 → 従業員が適度にリフレッシュできる仕組みを整える 仕事だけでなく、家庭や趣味の時間を大切にできることで、精神的な余裕が生まれ、仕事へのモチベーションも高まります。 3. 円滑なコミュニケーション 職場での良好な人間関係は、従業員のストレスを軽減し、働きやすさを向上させる重要な要素です。職場での意思疎通が不足すると、業務の進行が滞ったり、ミスや誤解が増えたりするだけでなく、従業員のストレスも高まります。 一方、円滑なコミュニケーションが取れる職場では、業務効率が向上し、チームワークも強化される ため、働きやすさが格段に向上します。 コミュニケーションが円滑な職場の特徴  • 業務の進行がスムーズ → ミスやトラブルが減り、チームワークが向上  • 上司と部下の関係が良好 → 相談しやすく、フィードバックを受け入れやすい環境  • 定期的なミーティングを実施 → 進捗確認や意見交換の機会を増やし、風通しの良い組織を作る 特に、1on1ミーティングなどを活用し、上司と部下が直接コミュニケーションを取る機会を増やすことで、互いの理解を深めることができます。 また、チーム全体で意見交換の場を設けることで、社員が積極的に発言しやすい文化を醸成することも重要です。 職場環境が悪いとどうなる?リスクと課題 これまで良い職場環境について触れてきましたが、反対に職場環境が悪いと、従業員のストレスが増加し、生産性の低下や離職率の上昇など、企業にとって深刻な問題を引き起こします。適切な対策を取らない限り、組織全体の成長が停滞し、企業の競争力も低下してしまいます。ここでは、職場環境が悪いことで生じるリスクや課題について詳しく解説します。 従業員のストレス増加とメンタルヘルスの悪化 長時間労働や過重な業務負担といった職場環境では、従業員は休息の時間が確保できず、心身の疲労が蓄積します。また、パワーハラスメントや人間関係の悪化により、職場での居心地が悪くなり、精神的な負担が大きくなります。 また評価制度が不透明で、努力が正しく評価されない場合、従業員のモチベーションは低下し、仕事に対する意欲を失うことがあります。このような状況が続くと、うつ病や不安障害などのメンタルヘルスの問題を抱える従業員が増加し、最悪の場合、休職や退職に至るケースもあります。企業としては、従業員の健康管理に配慮し、適切なストレス対策を講じることが重要です。 生産性の低下と業務の効率悪化 コミュニケーションが不足している職場や、業務プロセスが非効率なまま放置されている環境では、従業員はストレスや不満を抱えながら働くことになり、業務の効率が大幅に低下します。また情報共有が十分に行われないと、業務の進行が滞り、ミスやトラブルが発生しやすくなり、チーム全体の生産性が落ちてしまいます。 さらに、業務プロセスが非効率なまま放置されることで、無駄な作業が増え、仕事に対する負担が増大します。このような悪循環が続くと、企業の成長が停滞し、競争力の低下につながる恐れがあるのです。 離職率の上昇と人材流出 職場環境が悪いと、優秀な人材がより良い環境を求めて転職する可能性が高くなります。特に、働きづらい環境が続くと、仕事に対する不満が蓄積し、キャリアアップを目的に転職を考える従業員が増えていきます。 また、社内の評価制度やキャリア成長の機会が不十分な場合、従業員が自分の将来に希望を持てなくなります。企業のビジョンや価値観が明確に共有されていないと、組織に対する帰属意識が薄れ、転職へのハードルが低くなります。特に若手の優秀な人材が流出すると、企業の成長に大きな影響を与えるため、人材の定着を図る取り組みが不可欠です。 ニューロミュージックで職場環境を改善 音楽には、ストレスを軽減したり、集中力を高めたりする効果がある と言われており、職場環境の改善にも活用されています。例えば、リラックスできる音楽を流すことで職場の緊張感を和らげたり、適切なリズムの音楽が作業効率を向上させることが知られています。 こうした音楽の効果をさらに科学的に活用する手法として「ニューロミュージック」が注目されています。ニューロミュージックとは、神経科学(ニューロサイエンス)の観点から開発された音楽で、脳のリズムを整え、働く人の心理や認知機能に影響を与える可能性があるとされています。 ニューロミュージックが脳に与える影響 ニューロミュージックは、脳波のリズムに作用すると言われる音を取り入れ、働く人のコンディションを整える目的で作られています。  • シータ波の増強 → 「ととのう」状態に関係があるとされ、リラックス状態を促す可能性がある  • ガンマ波の増強 → 認知機能に関係があると言われており、作業時の脳の活性化をサポートする可能性がある この音楽は、専用のイヤホン型脳波計を用いた検証を経ており、実際に脳のリズムの変化が確認された楽曲のみが「ニューロミュージック」として配信されています。そのため、従来のヒーリングミュージックや環境音とは異なり、科学的な視点から開発されているのが特徴です。 ニューロミュージックを活用するメリット ニューロミュージックをオフィスに導入することで、以下のような効果が期待されます。  • ストレスの軽減:シータ波に関連するとされる音を活用し、リラックスしやすい環境を整える  • 作業への集中をサポート:ガンマ波に関係すると言われる音が、集中が必要な場面でのサポートとなる可能性がある  • 職場の雰囲気を和らげる:適切な音楽が流れることで、心理的なリラックス効果が期待できる このように、ニューロミュージックは職場の雰囲気を整え、働く人のコンディションをサポートする可能性を持っています。 職場でのニューロミュージックの活用方法 ニューロミュージックは、職場のエリアごとに適した音楽を流すことで、より効果的に活用できます。 デスクワークエリアでは、認知機能に関係があると言われるガンマ波を増強する楽曲を活用し、集中力をサポート。 休憩スペースでは、シータ波を増強する音楽や自然音を取り入れ、リラックス効果を高めます。 会議室では、落ち着いたBGMを流し、緊張を和らげつつ、思考を活性化。 職場の環境に合わせた音楽を取り入れることで、快適な労働環境を実現できるでしょう。 お問い合わせはこちら:info@vie.style https://lp.vie.style/vie-tunes 職場環境を改善し、従業員の生産性を向上させよう! 職場環境の改善は、従業員のストレスを軽減し、モチベーションや生産性を向上させる重要な要素です。快適な環境が整っていると、業務効率が上がり、企業全体の成長にもつながります。 オフィスの設備やレイアウトの工夫に加え、ニューロミュージックを活用することで、集中力を高めたり、リラックスしやすい空間を作ることが可能です。デスクワークや休憩エリアなど、場所ごとに適した音楽を取り入れることで、より快適な職場環境を実現できます。 働きやすい環境を整えることは、従業員の満足度を高め、企業の競争力を強化する大切な取り組みです。今こそ、職場環境の改善に取り組み、生産性の向上を目指しましょう!

瞑想の正しいやり方とは?初心者が簡単に続けられるコツを解説

日々のストレスを和らげ、心を落ち着かせるために瞑想を始めたのに、「続けられない」「集中できない」と感じることはありませんか?瞑想はシンプルな習慣ですが、いざ実践してみると雑念が浮かんだり、正しいやり方がわからず挫折してしまうことも少なくありません。 でも、大丈夫。ちょっとした工夫や環境の整え方を知るだけで、瞑想は驚くほどスムーズに習慣化できます。 本記事では、初心者でもすぐに実践できる基本のコツをはじめ、ニューロミュージックを活用した瞑想の深め方や、気軽に取り組めるおすすめのYouTube瞑想チャンネルを紹介します。 瞑想の目的と得られるメリット 瞑想は、心と体のバランスを整え、ストレスを軽減し、集中力を高めるためのシンプルな方法です。私たちは日々、仕事や人間関係、スマホやSNSを通じて膨大な情報にさらされ、無意識のうちにストレスや疲労を蓄積しています。その結果、思考が散漫になり、感情が乱れやすくなることもあります。 瞑想をする意味とは? 瞑想の目的は、心を落ち着かせ、ストレスを軽減し、感情を安定させることにあります。日々の忙しさの中で、意識的に思考を整理し、リラックスする時間を持つことで、精神的な余裕が生まれます。 また、瞑想は集中力を高めるトレーニングとしても有効です。呼吸や特定の対象に意識を向けることで、注意力が鍛えられ、仕事や学習のパフォーマンス向上にもつながります。さらに、自分の内面に目を向けることで、自己理解が深まり、より充実した日常を送る手助けとなります。 瞑想は、単なるリラックス法ではなく、心と体の健康を整え、より良い生活を送るための大切な習慣なのです。 瞑想がもたらす具体的な効果 瞑想の効果は科学的にも証明されており、多くの研究によってそのメリットが明らかになっています。特に、以下のような点でプラスの影響があるとされています。 ストレスの軽減: 瞑想を習慣にすると、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられ、リラックスしやすくなります。特に、深い呼吸を意識しながら行うことで、副交感神経が優位になり、心と体が落ち着く効果があります。 集中力と記憶力の向上: 瞑想を続けることで、脳の灰白質が増加し、記憶力や注意力が高まることが研究で示されています。特に、仕事や勉強など、一つのことに集中する力を鍛えたい人にとって、瞑想は効果的なトレーニングになります。 参照:認知能力を高めるための科学的アプローチと実践法 感情の安定: 瞑想は、自分の思考や感情を客観的に観察する訓練にもなります。そのため、怒りや不安といった感情に流されにくくなり、冷静な判断ができるようになります。特に、ストレスの多い環境にいる人にとって、心の安定を保つための有効な手段となります。 「瞑想が続かない」「集中できない」悩みの原因とは? 「瞑想を始めたけれど、なかなか集中できない」「続けてみてもリラックス効果が感じられない」――そんな悩みを抱えていませんか? 瞑想は、多くの科学的研究でもストレス軽減や集中力向上に効果があると証明されていますが、すべての人がすぐにその効果を実感できるわけではありません。実は、「環境や姿勢」「期待値のズレ」「やり方の誤り」 など、瞑想がうまくいかない原因はいくつかの共通パターンがあります。 「集中できない」理由は環境や姿勢にあるかも 瞑想中に思考が次々と浮かび、集中できないと感じることはよくあります。その原因のひとつとして、周囲の環境が適していない可能性があります。例えば、外の騒音や生活音が気になってしまったり、部屋の中が雑然としていて落ち着かない場合、瞑想に集中しようとしても意識が散ってしまいます。 人の声や車の音、テレビの音などが微かに聞こえるだけでも、意識が外へ向かい、深い瞑想状態に入るのが難しくなります。また、視界に入るものが多いと、無意識のうちに注意が向き、心が静まるまでに時間がかかってしまうこともあります。 もうひとつの大きな要因は、姿勢の問題です。背中が丸まったり、無理な姿勢をとっていると、呼吸が浅くなり、体が緊張してしまいます。特に、あぐらをかいた姿勢が痛くて長く続けられない場合や、背もたれのない場所で座っていると体が不安定になり、意識がそちらへ向かってしまうこともあります。 瞑想の最中に体の痛みや違和感を感じると、その都度気が散ってしまい、思考を手放すどころではなくなります。姿勢が安定していなければ、深い呼吸ができず、リラックスするのも難しくなるため、瞑想に適した姿勢をとることが大切です。 効果を感じにくいのは期待値が高すぎるから? 瞑想を始めたばかりの人の多くが、すぐに深いリラックス状態に入れると思い込んでしまい、その期待が裏切られることで「効果がない」と感じてしまうことがあります。瞑想は、すぐに劇的な変化をもたらすものではなく、続けることで少しずつ効果を感じられるものです。 また、瞑想には日によって効果のばらつきがあることも知っておくべきポイントです。集中しやすい日もあれば、頭の中が散らかっていてなかなか落ち着かない日もあります。特に、ストレスや疲れがたまっていると、リラックスするのに時間がかかることが多く、その状態で「すぐに深い瞑想に入らなければいけない」と思うと、かえってプレッシャーになってしまいます。 瞑想のやり方が間違っている可能性 瞑想を続けているのに思うように効果を感じられない場合、やり方自体が間違っている可能性もあります。特に、初心者が陥りやすいのが、「何も考えない状態にならなければならない」という誤解です。 瞑想とは、完全に無心になることではなく、浮かんできた思考をそのまま流し、意識を今この瞬間に戻すことが目的です。しかし、「考え事をしてしまった」「雑念が湧いてしまった」と焦ることで、かえって緊張し、瞑想の本来の効果が得られなくなってしまいます。 また、呼吸を意識しすぎるあまり、逆に不自然になってしまうこともあります。深く呼吸しようとすると、息を吸うことばかりに意識が向き、リラックスしにくくなります。 さらに、時間を気にしすぎるのも、瞑想の効果を感じにくくなる要因のひとつです。「10分はやらなければいけない」「毎日決まった時間続けなければならない」と義務のように感じてしまうと、瞑想がリラックスの時間ではなく、ストレスの原因になってしまうこともあります。 初心者でも効果を感じられる瞑想の基本コツ3選 瞑想を始めたばかりの人にとって、「どうすればうまくできるのか」「本当に効果を感じられるのか」という疑問はつきものです。しかし、瞑想には特別な才能や長時間の練習は必要ありません。正しい呼吸法、適切な姿勢、最適なタイミングと環境を意識するだけで、初心者でもリラックスしやすくなり、集中力を高めることができます。 1. 呼吸法の基本:5秒吸って5秒吐く 瞑想で最も重要なのが呼吸のリズムです。呼吸は無意識に行われるものですが、意識してコントロールすることで、心を落ち着かせ、集中力を高める効果があります。特に初心者におすすめなのが、「5秒吸って5秒吐く」シンプルな呼吸法です。 この呼吸法では、鼻からゆっくり5秒間息を吸い込み、その後5秒間かけて口からゆっくり息を吐き出します。吸う時間と吐く時間を均等にすることで、自律神経が安定し、ストレスや緊張が和らぎます。さらに、呼吸に意識を向けることで、雑念が浮かんでも自然と注意が呼吸に戻り、集中力が持続しやすくなります。 瞑想中は、「呼吸に意識を向けること」を最優先にし、他の考えが浮かんできても無理に追い払おうとせず、そのまま流れるのを見守るような感覚を持つと良いでしょう。最初のうちは1分程度から始め、慣れてきたら5分、10分と少しずつ時間を延ばしていくと、より深い瞑想状態を体験できるようになります。 2. 姿勢のポイント:疲れない座り方 瞑想をしていると、途中で腰や背中が痛くなったり、足がしびれたりして、集中が途切れてしまうことがあります。瞑想において正しい姿勢を保つことは、集中力を維持し、深いリラックス状態に入るために欠かせません。 初心者の場合、無理に床に座る必要はありません。椅子に座ったままでも瞑想の効果は十分に得られます。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜いてリラックスした状態を作ることが大切です。床に座る場合は、あぐらの姿勢だけにこだわらず、クッションや座布団を使ってお尻を少し高くすると、背筋が自然に伸び、膝や腰への負担を軽減できます。 また、手の位置も意外と重要です。手を膝の上に置き、軽く指を組むことで安定感が生まれ、よりリラックスしやすくなります。姿勢が崩れてくると、体の緊張が高まり、呼吸も浅くなってしまうため、定期的に深呼吸をしながら、姿勢をリセットすることを心がけましょう。無理な姿勢ではなく、自分が心地よく座れる形を見つけることで、よりスムーズに瞑想に集中できるようになります。 3. タイミングと環境:1日5分瞑想ルーティン 「瞑想をやってみたいけれど、毎日時間を取るのが難しい」と感じる人も多いでしょう。しかし、瞑想は長時間やらなければならないものではなく、短時間でも効果があります。特に、忙しい人には「1日5分」から始めるのがおすすめです。 最も簡単に取り入れやすいのが、「朝・昼・夜」のいずれかのタイミングを選び、毎日決まった時間に瞑想を行うルーティンを作ることです。例えば、朝起きてすぐの時間に5分間瞑想を行うと、一日のスタートがクリアな気持ちになり、仕事や勉強のパフォーマンスが向上します。 昼休みに取り入れると、仕事や作業の合間にリフレッシュでき、午後の集中力を維持するのに役立ちます。そして、夜寝る前に瞑想をすることで、心が落ち着き、質の高い睡眠を得ることができます。 最初から長時間の瞑想を目指すのではなく、「1日5分だけ」と決めることで、プレッシャーを感じることなく気軽に習慣化できます。無理なく続けられる環境を整え、自分に合ったタイミングで瞑想を取り入れてみましょう。 ニューロミュージックで瞑想効果を最大化 瞑想は、心を落ち着かせ、集中力を高めるための強力なツールですが、「もっと深くリラックスしたい」「より簡単に集中状態に入りたい」と思うことはありませんか?そこで活用したいのが、科学的に脳波への影響が実証された「ニューロミュージック」です。 VIE株式会社が開発したニューロミュージックは、特定の脳波を増強・減衰するためにデザインされた音楽であり、瞑想をよりスムーズに深めるために役立ちます。特に、初心者にとっては、無音の環境で瞑想を続けるのは難しく、周囲の雑音が気になったり、集中しづらかったりすることも少なくありません。そうしたときに、ニューロミュージックを聴きながら瞑想をすることで、自然と「ととのう」状態へと導かれ、深いリラックスを感じられるようになります。 ニューロミュージックとは? ニューロミュージックは、神経科学(ニューロサイエンス)の研究に基づいて作られた、脳の状態を整えるための音楽です。人間の脳波には、リラックスや集中といった精神状態に影響を与える特定の周波数があります。ニューロミュージックは、これらの脳波を意図的に調整するために設計されており、聴くだけで心身の状態を最適化することが科学的に実証されています。 例えば、瞑想において重要とされる「シータ波」は、深いリラックスや創造的思考と関連があるとされています。このシータ波を増強する音楽を聴くことで、瞑想中により落ち着いた状態へと入りやすくなります。 このように、ニューロミュージックは単なるリラックス音楽とは異なり、「脳波の状態を科学的に調整すること」を目的に作曲されているという点が特徴です。  VIE Tunesの活用術|瞑想初心者でも簡単に始められるアプリ VIE株式会社が提供する「VIE Tunes」は、実際に脳のリズムの変化を確認した楽曲のみを配信するニューロミュージックアプリです。このアプリの最大の特徴は、単なるリラクゼーション音楽ではなく、科学的な裏付けをもとに、「実際に脳波へ効果を与える音楽」が厳選されていることです。 VIE Tunesを活用した瞑想の始め方 1. 瞑想に適した楽曲を選ぶ VIE Tunesでは、「集中」「リラックス」「睡眠」など、目的別に最適なニューロミュージックが用意されています。瞑想の際には、「リラックス」カテゴリの楽曲や「瞑想」のシーンボタンを選び、静かな環境で再生しましょう。特に、シータ波を増強する楽曲は、深い瞑想状態へと導きやすくなります 2. 環境を整える ニューロミュージックの効果を最大限に引き出すためには、適切な環境を整えることが重要です。できるだけ雑音の少ない場所で、目を閉じて音楽に集中できるようにしましょう。 3. 呼吸を意識しながら瞑想を行う 音楽を流しながら、基本的な呼吸法を取り入れます。ゆっくりと5秒吸って5秒吐くリズムで呼吸を続けると、ニューロミュージックの影響と相まって、脳がリラックスした状態へと入りやすくなります。最初は5分程度から始め、慣れてきたら10分、15分と時間を延ばしていくと、より深い瞑想体験が得られるでしょう。 VIE Tunesの詳細はこちら https://lp.vie.style/vie-tunes 瞑想をもっと楽しくする!おすすめYouTuber 3選 瞑想を続けるうちに、「もっと楽しみながら習慣化したい」「リラックスできる方法を増やしたい」と感じることはありませんか?そんなときに役立つのが、YouTubeの瞑想ガイドやヒーリングミュージックの動画です。 静かに目を閉じて瞑想をするのも良いですが、音声ガイドがあれば迷わず進められますし、ヒーリングミュージックを流せば環境音を気にすることなくリラックスできます。特に、瞑想初心者や、仕事や睡眠の質を向上させたい人にとって、YouTubeは手軽に活用できる便利なツールです。 初心者向けガイド付き瞑想|Wellness To Go by Arisa https://youtu.be/gSpwZOzqbWI?feature=shared 瞑想初心者におすすめのYouTuberは、「Wellness To Go by Arisa」。Arisaさんは、日本語と英語を交えながら、分かりやすい解説と実践的なガイドを提供しており、初心者でも安心して瞑想を体験できます。特に人気の動画には、「5分でできるマインドフルネス瞑想」や「朝のスッキリ瞑想」「夜のリラックス瞑想」など、シチュエーションごとに活用できるコンテンツが揃っています。 彼女の瞑想ガイドの特徴は、「難しい説明なしで実践できること」。初心者でも「とにかく目を閉じて、ナレーションに身を委ねればOK」というシンプルなスタイルなので、「瞑想はハードルが高そう」と感じていた人でも気軽に試すことができます。特に、瞑想中に雑念が浮かんできても、ガイドが優しく軌道修正してくれるため、途中で挫折しにくいのが魅力です。 チャンネル:https://www.youtube.com/@WellnessToGo/featured 仕事の合間のマインドフルネス|チャンネル for Leaders https://youtu.be/UwbRkpB07O4?feature=shared 忙しいビジネスパーソンにおすすめなのが、「チャンネル for Leaders」です。このチャンネルは、特に仕事の合間に手軽に実践できるマインドフルネス瞑想を紹介しており、10分以内で完結するコンテンツが豊富に揃っています。 動画の構成もシンプルで、目を閉じて音声ガイドに従うだけでOK。深呼吸と簡単な意識の切り替えを行うことで、短時間でも頭がスッキリし、仕事の生産性を向上させる効果が期待できます。特に、デスクに座ったままでできる瞑想や、通勤途中に実践できる瞑想も紹介されており、忙しい人でも日常に取り入れやすいのがポイントです。 チャンネル:https://www.youtube.com/@forleaders5553/featured 瞑想に効果的なヒーリングミュージック|Meditative Mind https://youtu.be/Wrv1x5nHzQo?feature=shared 瞑想を深めたい人におすすめなのが、「Meditative Mind」のYouTubeチャンネルです。Meditative Mindは、瞑想やマインドフルネスに特化したヒーリングミュージックを配信している人気チャンネルです。 また、バイノーラルビートを取り入れた楽曲もあり、左右の耳で異なる周波数の音を聴くことで、脳波が調整され、より深い瞑想状態へと入る手助けをしてくれます。音楽を利用することで、「静寂の中で瞑想するのが難しい」「なかなか深い瞑想状態に入れない」という人も、より簡単に集中できるようになります。 チャンネル:https://www.youtube.com/@meditativemind 瞑想を習慣にして、日々の生活をより豊かにしよう 瞑想は、単なるリラックス方法ではなく、集中力の向上、ストレスの軽減、心の安定など、日々の生活にさまざまな恩恵をもたらしてくれる習慣です。しかし、最初は「どうやって続ければいいのか」「効果を感じられるのか」といった不安を抱えることもあるでしょう。 今回ご紹介した、呼吸法や姿勢といった基本のコツを押さえ、さらにニューロミュージックやYouTubeのガイド付き瞑想を活用することで、初心者でも無理なく瞑想を習慣化できます。最初は1日5分からでも構いません。毎日の生活の中に少しずつ取り入れていくことで、瞑想の効果を実感しやすくなります。 また、瞑想を続けるうちに、「深く集中できる日もあれば、そうでない日もある」ということに気づくかもしれません。それは自然なことであり、大切なのは「完璧を求めること」ではなく、「続けること」。無理に「雑念を消さなければ」と考えるのではなく、「呼吸に意識を戻す」ことを繰り返すだけで、十分に瞑想の効果を得ることができます。 瞑想は、続けるほどに人生を豊かにする習慣です。 1日1回でも、1分でも構いません。まずは、あなたにとって無理なく続けられる方法を見つけ、心を整える時間を大切にしてみてください。 そして、より深い瞑想を体験したいときには、VIE Tunesのニューロミュージックを活用するのもおすすめです。科学的に実証された音楽が、あなたの瞑想体験をさらにサポートしてくれるはずです。 今日から、自分自身のために、ほんの少しの時間を瞑想にあててみませんか?心を落ち着かせることで、日々の生活がより穏やかで、豊かなものへと変わっていくでしょう。

脳科学のすべて:学び方からキャリア、ビジネス活用まで徹底解説

「人はなぜその選択をするのか?」「集中力や創造力はどう高められるのか?」 私たちの行動や心の働きの裏側には、まだ解き明かされていない脳の秘密があります。近年、この脳のメカニズムを解明する「脳科学」は、医療やAI、マーケティング、教育など、あらゆる分野でイノベーションを生み出しています。 では、脳科学はどこで学べて、どんなキャリアにつながるのでしょうか? 企業は脳科学をどう活用できるのでしょうか?本記事では、脳科学の基礎から学び方、求められるスキル、そしてキャリアやビジネスチャンスまでを解説します。 脳科学とは? 脳科学とは、人間の脳の構造や働きを解明するための学問であり、心理学、医学、工学、生物学など幅広い分野と深く関連しています。脳が「どのように考え、記憶し、行動を起こすのか」といった基本的な仕組みを探るだけでなく、現代ではAIやブレインテックにも応用される重要な分野です。 ブレインテックについての詳細はこちら: https://mag.viestyle.co.jp/braintech/ 脳科学の主な研究分野 脳科学は、大きく分けて「基礎研究」「応用研究」「橋渡し研究」の3つの分野に分類されます。それぞれの分野について、わかりやすいように概要を解説していきます。 基礎研究:脳の仕組みや基本的な働きを理解するための研究 基礎研究では、「脳がどのように情報を処理しているか」「神経細胞(ニューロン)がどのように働いているか」といった、脳の構造や機能に関する基本的な疑問に答えることを目指します。基礎研究は、応用や治療に直接結びつかないこともありますが、新しい発見が多くの技術や医療の進歩を生み出す重要な基盤となります。 研究テーマの例: 神経細胞の働き:ニューロン同士が情報を電気信号や化学物質を介してやり取りする仕組みを調べる。 脳の構造:脳内の各部位(例:前頭葉、海馬、小脳)の役割や機能を探る。 記憶や学習のメカニズム:記憶がどのように形成され、保持されるのかを明らかにする。 応用研究:脳の仕組みを活用して社会や技術に貢献する研究 応用研究では、基礎研究の成果を活かして、具体的な技術やサービスの開発を目指します。応用研究は日常生活への直接的な影響が大きく、脳科学がどのように役立つのかを実感しやすい分野です。 研究テーマの例: 医療への応用:脳疾患(例:アルツハイマー病、うつ病、パーキンソン病)の治療法や予防法の開発。 ニューロテクノロジー:脳波を使ったデバイス(例:脳波を使って操作する義手やVRシステム)の開発。 ニューロマーケティング:脳の反応を利用して消費者心理を分析し、製品やサービスの改善に役立てる。 参照: ・https://mag.viestyle.co.jp/braintechmedical/ ・https://mag.viestyle.co.jp/neuromarketing/ 橋渡し研究:基礎研究と応用研究の間をつなぐ研究 橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)は、基礎研究で得られた知識を応用研究や実用化につなげることを目的としています。たとえば、基礎研究で新しい脳のメカニズムが発見された場合、それを元にした治療法や技術が現実的に使えるかどうかを検証します。 研究テーマの例: 新薬開発:動物実験や臨床試験を通じて、脳疾患の治療薬の効果と安全性を確かめる。 技術テスト:脳波で動くインターフェースのプロトタイプを実際に人間が使用できるか確認する。 神経回路モデルの構築:AIに応用するために、人間の脳回路をシミュレーションし、情報処理モデルを設計する。 脳科学を学ぶには? 脳科学に興味を持ち、学びたいと思ったとき、どのような方法があるのでしょうか? 脳科学は心理学、医学、生物学、工学などさまざまな分野と関わりがあり、学ぶルートも多岐にわたります。興味や目標に応じて、自分に合った学び方を選ぶことが大切です。 以下に、主な選択肢を紹介します。 脳科学を学ぶための選択肢 脳科学を専門的に学びたい場合、大学の関連学部に進学するのが一般的です。大学では、基礎から応用まで幅広い知識を体系的に学べるだけでなく、研究室に所属して最先端の研究にも携わることができます。 近年、脳科学を学べるオンラインコースや教材が充実しています。CourseraやedX、Udemyといったプラットフォームでは、世界の名門大学の講義を受けることができ、時間や場所を選ばずに学習を進められます。 さらに脳科学を活用する分野(例えばニューロマーケティングやメンタルヘルス)では、短期間で学べる専門学校や企業の研修プログラムもあります。特に、ビジネス応用を考えている人には、こうした実践的な学び方が役立つでしょう。 脳科学に関連する学部と学べる内容 脳科学を学びたいと考えたとき、どの学部やコースを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか?実は、脳科学は幅広い分野と関わりがあるため、「心理学」「医学」「生物学」「工学」など、さまざまな学部で学ぶことができます。 ここでは、主な学部ごとに学べる内容や特徴を紹介します。 心理学部:人間の心と行動を通じて脳の働きを学ぶ 心理学部は、脳の働きが人間の心や行動にどのように影響を与えるかを探ることが主な目的です。特に認知心理学や神経心理学など、脳の働きと心理的プロセスの関係を探る分野が中心です。 学べる内容の例: ・認知神経科学:記憶、注意、感情など、人間の認知機能が脳内でどのように処理されるか ・発達心理学:脳の発達と、子どもから大人に成長する過程での心理的な変化を理解する。 ・精神疾患のメカニズム:うつ病や不安障害など、心の病と脳の関係を探る。 心理学部は、脳科学を「人間の心」や「行動」という観点から学びたい人におすすめです。将来的には、臨床心理士やカウンセラーとしてのキャリアも目指せます。 医学部:脳の構造や機能、病気を深く理解する 医学部では、脳科学を解剖学や病理学と結びつけて学ぶことが中心です。脳の構造や神経系の働きを細かく理解し、脳疾患(例:アルツハイマー病、脳卒中)の治療や予防に応用するための知識が身につきます。 学べる内容の例: ・神経解剖学:脳や神経系の構造、ニューロンのネットワークの働きを学ぶ。 ・神経疾患の治療法:パーキンソン病や脳卒中などの疾患の原因や治療法を探る。 ・臨床神経科学:MRIや脳波計を使った脳の診断技術や、手術の技術を学ぶ。 医学部は、脳科学を医療や治療に応用したい人や、医師として脳神経外科や精神科などで活躍したい人に最適です。 生物学部:脳を生命科学の視点から探究する 生物学部では、脳を「生物の一部」として捉え、神経細胞や遺伝子の働きといった分子レベルで脳の仕組みを理解します。動物や人間の脳を対象とした研究が中心となり、分子生物学や細胞生物学の知識を活用します。 学べる内容の例: ・分子神経科学:ニューロンが電気信号を伝達する仕組みや、神経伝達物質の役割を学ぶ。 ・神経発生学:脳が発生し、成長する過程を遺伝子や環境の観点から研究する。 ・動物モデルの研究:マウスや魚を使った実験で、脳のメカニズムや疾患の原因を探る。 生物学部は、基礎研究に興味がある人や、分子・細胞レベルで脳を深く探究したい人に向いています。 工学部:技術的アプローチで脳科学に挑む 工学部では、脳科学をテクノロジーと結びつけて学ぶことが可能です。人工知能(AI)、ロボティクス、ブレイン–マシンインターフェース(BMI)など、脳の働きを活用した革新的な技術開発に携わるスキルが身につきます。 学べる内容の例: ・ニューロエンジニアリング:脳波や神経信号を利用してデバイスを制御する技術を学ぶ。 ・AIと脳科学:人間の脳をモデルにした機械学習アルゴリズムやニューラルネットワークを研究する。 ・ロボティクスと神経制御:義手や義足を脳信号で動かすシステムを開発する。 工学部は、脳科学を技術的に応用し、次世代の製品やサービスを作りたい人に適しています。 脳科学分野で求められるスキル 脳科学の分野で活躍するためには、いくつかの専門的なスキルや知識が求められます。しかし、初心者でもこれらのスキルを基礎から身につけていくことで、将来のキャリアの幅を広げることが可能です。具体的にどのようなスキルが求められるのかを見ていきましょう。 データサイエンス・プログラミング 現代の脳科学では、脳波データやMRI画像、神経活動の解析に膨大なデータが活用されます。そのため、データサイエンスやプログラミングスキルが非常に重要です。PythonやRなどのプログラミング言語、さらにはデータ解析ツールの使用方法を習得することで、脳の仕組みを数値化して理解できるようになります。 初心者向けの第一歩: ・独学でプログラミングを始められる無料教材(例:Codecademy、Kaggle) ・データサイエンスの基礎から学べる入門コース(例:CourseraやUdemy) 統計学・数学の知識 脳科学の研究では、実験データを正確に分析するための統計学が欠かせません。特に、仮説を検証するための統計手法や、データのトレンドを理解するための数学的知識が必要です。これらのスキルがあると、研究結果を科学的に裏付け、説得力のある結論を導き出すことができます。 初心者向けの第一歩: ・「高校数学」の知識から始められるので、段階的に習得可能。 ・基本的な統計学は、入門書やオンライン動画で学びやすい(例:「やさしい統計学」シリーズ)。 学際的な連携能力 脳科学は心理学、医学、生物学、工学など、複数の分野が交わる学問です。そのため、異なるバックグラウンドを持つ専門家たちと協力して研究やプロジェクトを進めるための「学際的な連携能力」が重要です。専門知識を共有しながら、新しいアイデアを生み出す力が求められます。 初心者向けの第一歩: ・他分野の基本知識に触れることで学際的な視点を身につける(例:生物学や心理学の入門書を読む)。 ・チームプロジェクトに参加してコミュニケーション力を磨く。 脳科学を活かせるキャリアの種類 脳科学を学んだ先にどのようなキャリアパスがあるのか気になる方も多いと思います。脳科学の知識とスキルを活かせる仕事は多岐にわたります。ここでは、代表的なキャリアをご紹介します。初心者でも目指せる道も多いので、ぜひ参考にしてください。 大学・研究機関の研究者 大学や研究機関では、脳の仕組みや疾患のメカニズムを解明するための基礎研究を行います。この道に進む場合、修士号や博士号を取得して、特定のテーマについて深く掘り下げる研究者になることが一般的です。 大学や研究機関は自分の興味を追求できる自由な環境でありながら、学会発表や論文執筆を通じて、世界中の研究者とつながることができるのが魅力的なポイントです。 民間企業の研究開発職 一部の民間企業では、脳科学を応用して新しい製品や技術を開発することが求められます。たとえば、医療機器メーカーではMRIや脳波計の開発、IT企業ではAIやニューロインターフェースの研究が行われています。 社会に直接役立つ技術やサービスの開発に関わることができたり、学際的な知識を活かして幅広いプロジェクトに携わることができる点がポイントです。 神経科医・臨床心理士 神経科医は脳疾患の診断や治療を担当し、臨床心理士は心の健康をサポートする専門職です。どちらも脳科学の知識を直接活用するキャリアであり、医学部や心理学部での専門的な学びが必要です。 患者さんと直接向き合うために、医療現場での知識と実践力が求められ、健康改善に貢献しながら、人々の生活や人生に直接影響を与えるやりがいのある仕事です。 リハビリテーション専門家 脳卒中や脳外傷からの回復を支援するリハビリテーション専門家は、脳科学の知識を活かして、患者さんの生活の質を向上させるために重要な役割を果たします。 医療チームの一員として患者さんをサポートでき、回復力を引き出す魅力的な仕事です。 マーケティング職 企業のマーケティング職では、ニューロマーケティングを行うこともあります。ニューロマーケティングとは、脳の反応データを使って消費者行動を分析する新しい分野です。広告、商品開発、UXデザインなどに応用されており、ビジネスと脳科学を結びつけるユニークなキャリアです。 ビジネスの最前線で脳科学を応用でき、マーケティングと科学を融合させた新しい分野で活躍できるのがポイントです。 AI・データ分析職 AI開発やデータサイエンスの分野では、脳科学の知識を活かして人間の思考や行動をモデル化する仕事が増えています。この職種にはたとえば、ニューラルネットワークの設計や脳波データの解析などが該当します。 テクノロジーの発展を支える最先端の仕事で、これからの世の中で工学やデータサイエンスのスキルを活かした高い需要が期待されています。 脳科学を活用したビジネスチャンス 脳科学は医療や学術分野だけでなく、さまざまな業界でビジネスに応用され始めています。人の行動や意思決定のメカニズムを解明する脳科学は、商品開発、マーケティング、ヘルステックなど、あらゆる分野で競争力を高める鍵となります。ここでは、脳科学がどのようにビジネスに活かされているのか、具体的なビジネスモデルやコラボレーションの方法について解説します。 脳科学とビジネスの接点:今注目の領域とは? 脳科学の知見は多くのビジネス分野で活用されています。特に以下の領域が成長市場として注目されています。 ニューロマーケティング 脳の反応を分析することで、消費者の無意識な行動や購買心理を理解するマーケティング手法です。広告制作、商品パッケージ、店舗レイアウト最適化などに応用できます。 ヘルスケア・メンタルウェルネス 脳科学を活用した健康管理やストレスケアの需要が急拡大しています。ウェアラブルデバイス、メンタルヘルスアプリ、睡眠トラッカーなどに応用できます。 エデュテック(教育×脳科学) 学習効果を最大化するための脳科学的アプローチが注目されています。eラーニングプラットフォーム、社員研修プログラムなどに応用できます。 AI・ブレイン–マシンインターフェース(BMI) BMIは脳の信号を直接読み取り、機械を操作する技術です。医療や福祉だけでなく、エンタメ業界にも応用が広がっています。BMIを活用したVRゲームや、脳波でスマートホーム機器を制御する製品などが登場しています。 脳科学を活用したビジネスモデル ここでは、脳科学をビジネスに取り入れる具体的なモデルと、どのような利益を生み出せるのかを提案します。 1. サブスクリプション型メンタルヘルスサービス 仕組み:脳波を測定するウェアラブルデバイスとメンタルケアアプリを組み合わせ、ユーザーの状態に合わせた瞑想や睡眠改善プログラムを配信。 収益ポイント:アプリの月額課金、デバイス販売、法人契約(企業の福利厚生向け) 2. ニューロフィードバックによるパフォーマンス向上プログラム 仕組み:脳の活動データをフィードバックし、集中力や記憶力を向上させるトレーニングを提供。 収益ポイント:スポーツチームやプロゲーマー向けのプログラム販売、企業の人材育成研修 3. AIを活用したパーソナライズ広告プラットフォーム 仕組み:脳波データを解析して、消費者がどの広告に興味を持つかを予測し、AIが最適な広告を配信。 収益ポイント:広告主からのクリック課金(CPC)や成果報酬型(CPA)収益 脳科学を活用した共同研究やコラボレーションの始め方 脳科学をビジネスに取り入れるには、大学や研究機関、あるいはスタートアップとの共同研究やコラボレーションが有効な手段です。しかし、「どのように始めればいいのか?」と悩む企業も多いでしょう。ここでは、共同研究を進めるための流れとポイントをわかりやすく解説します。 1. ニーズの明確化 まず大切なのは、自社が抱える課題やニーズを明確にすることです。例えば、「消費者行動を科学的に分析し、広告効果を高めたい」「社員のストレス管理を科学的にサポートしたい」など、具体的なテーマを設定することで、最適な研究パートナーを選びやすくなります。脳科学は医療、マーケティング、ヘルスケア、AIなど幅広い分野とつながっているため、ニーズの整理は方向性を決める重要なステップです。 2. 企業リサーチ 次に、研究機関やスタートアップ企業をリサーチします。国内であれば、理化学研究所や東京大学大学院医学系研究科などが脳科学分野で高い実績を持っています。海外では、MITメディアラボやスタンフォード大学、UCLA脳科学研究所などが最先端の研究を行っています。また、スタートアップの中には、脳波計測やニューロフィードバックなどをビジネスに応用している企業も多く、直接相談することで具体的な協業アイデアが生まれることがあります。 3. 産学連携プロジェクト 研究パートナーが見つかったら、産学連携プロジェクトを立ち上げます。この際、研究成果の知的財産権や商用化に関する取り決めを契約段階でしっかり行うことが重要です。契約内容を曖昧にすると、後のトラブルにつながる恐れがあるため、弁護士や専門家の助言を受けながら進めると安心です。 4. PoCの実施 次のステップは、小規模な実証実験(PoC:Proof of Concept)の実施です。まずはプロトタイプを作り、実際の市場でどのような効果が出るかを検証します。例えば、ニューロマーケティング分野なら、脳波計測を用いた広告効果テストを行うことで、消費者の反応を科学的に評価できます。ヘルスケア分野であれば、ウェアラブルデバイスを試験導入し、従業員のストレス変化を分析するといった実験が考えられます。PoCの結果は、その後の本格展開や商品改良に活かすことができます。 5. ビジネスモデルの検討 さらに、研究の成果が実用化の段階に近づいたら、ビジネスモデルを検討します。自社単独での展開はもちろん、共同開発企業とパートナーシップを組んだり、研究成果をライセンスとして他社に提供したりするなど、さまざまな展開方法があります。また、成果を発表することで、自社の技術力をアピールし、新たな取引先や顧客を獲得するチャンスにもつながります。 6. パートナーシップの構築 最後に、脳科学分野は急速に進歩する分野であるため、共同研究後も関係を維持し、継続的な研究開発を行うことが大切です。一度のプロジェクトで終わらず、定期的な情報交換や共同セミナーの開催などを通して、長期的なパートナーシップを築いていくことで、さらなるイノベーションが生まれるでしょう。 このように、共同研究やコラボレーションは、単に技術を導入するだけでなく、パートナーと共に価値を創り出すプロセスです。脳科学の知見をビジネスに取り入れることで、競争優位性を築くための大きな一歩となるでしょう。 脳科学が未来の常識を塗り替える 脳科学は、私たちの生活やビジネスの在り方を大きく変える可能性を秘めた学問です。医療、教育、マーケティング、AIなど、多様な分野で応用が広がっており、今後ますますその価値は高まっていくでしょう。 これから脳科学に携わろうとする学生は、「どの学部で何を学べるのか」「どのスキルを身につけるべきか」をしっかりと理解し、自分の興味やキャリア目標に合わせて進路を選ぶことが重要です。 心理学部で人間の心と行動を深掘りするもよし、医学部で脳疾患の治療法を探求するもよし、あるいは工学部で脳波を活用した最先端のテクノロジー開発に挑むのもよいでしょう。それぞれの学びが、脳科学という広大なフィールドでつながり、未来の発見へと導いてくれます。 また、企業にとって脳科学は、ビジネスを革新する強力なツールとなります。ニューロマーケティングで消費者心理を探り、ヘルスケアやエデュテックで人々の生活を豊かにし、AIやブレイン–マシンインターフェース(BMI)で新たなサービスを生み出すなど、無限の可能性があります。その一歩として、大学や研究機関、スタートアップとの共同研究を通じて、社会に新しい価値を提供していくことが求められるでしょう。 脳科学の発展は、単なる技術革新にとどまりません。それは、人間の可能性を広げ、私たちの生き方や社会そのものを変えていく力を持っています。初心者でも、学生でも、企業でも、脳科学は誰もが未来をつくる側に立てる分野です。自分の興味を起点に、脳科学という広大な世界に飛び込んでみてはいかがですか?

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